成年後見制度の類型はどのように選ぶ?

おはようございます。

許認可申請と福祉の専門家、平松智実法務事務所の平松智実です。

 

成年後見制度のご相談の中でよく「後見と保佐はどう違うの?」と聞かれます。私が『後見は日用品の買い物以外であれば後見人が契約を取り消すことできたりほぼすべてのことを代理することができたりします。保佐はその範囲が狭くなるという点が違います。』と答えると「じゃあ後見の方がいいんじゃないの?」と言われることがあります。

 

法定後見の類型は後見、保佐、補助の3つです。後見はご本人に対する保護が厚い分、ご本人だけでできることの範囲は少なくなります。反対に補助はご本人だけでできることの範囲を広く設定することができますが、保護は限定的になります。保佐はその中間といったイメージです。

 

確かに後見の方が保佐や補助に比べてご本人の保護が大きいのは事実です。そして代理権の範囲も広いのでご本人に代わってして差し上げられることも多くなります。そのため、後見と保佐のどちらか選ぶなら後見で良いのではないかと考える方が少なくありまん。しかし、ちょっと待ってください!

 

ご本人の保護が大きいということは裏を返せば、ご本人が自分だけでできることの範囲が狭いということです。例えば、後見の場合は日用品以外のものの購入は後見人の判断で取り消すことができてしまいます。逆に言えば、ご本人が自分のしたいと思ったことを自分だけですることができないということです。

 

成年後見制度の理念の一つは「自己決定の尊重」です。自分で決めることができるのにその決めたことを後見人が取り消せてしまうのでは自己決定が十分に尊重されているとは言えません。判断能力が本当にないのならともかく、ある程度の判断ができる方であればご本人の意思をできるだけ尊重することのできる類型を選択するのが望ましいのではないでしょうか。

 

後見であればすべての法律行為について自動的に代理権が付与されますが、保佐における代理権は申し立ての範囲内で裁判所が定める特定の法律行為に限定され、さらにご本人の同意も必要となります。

 

成年後見制度を利用されるご本人に適した類型を選択することで「自己決定の尊重」という理念の実現に近づくことができます。医師やご本人に関わる福祉職の意見なども考慮して、慎重に類型を決定して申し立てをするのが良いと思います。

 

平松智実法務事務所は知的障害のある方の成年後見を専門としています。成年後見制度の利用を検討されていましたらぜひ一度ご連絡ください!

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