成年後見制度と併せて話題に上がることの多い「意思決定支援」 その原則とは?

こんにちは。

許認可申請と福祉の専門家、平松智実法務事務所の平松智実です。

 

成年後見制度(法定)とは知的障害や認知症のために判断能力が欠如または低下している方を支援するための後見人等(後見人、保佐人、補助人)を家庭裁判所が選任する制度です。判断能力に何かしらの問題があることで、知的障害や認知症のある方ご本人がうまく意思決定をすることができないことも多く、それを支援することは後見人等の重要な仕事の一つであると言えます。

 

意思決定支援は読んで字のごとく、ご本人が意思を決定する際に後見人等が支援をするということですが、言うは易く行うのはとても難しいものです。例えば、ある程度の発語があって会話ができれば、その人が何をしたいか、何をしたくないかを聞き出すことや、それらを判断する手がかりを得ることもできます。しかし、まったく発語のない方もいらっしゃれば、傍から見ればやめたほうがよさそうなことばかりしようとする方もいます。

 

愚行権といって愚かな行為をする権利もあるので、客観的に見て明らかに愚かな行為であったとしてもただそれだけで不合理な意思決定と判断することはできないとも言われます。ただ、その行為が生命身体財産を侵すようなものであったら・・・どのように意思決定をすべきでしょうか。このように、その人、その場面、環境などすべての要素の兼ね合いでケースバイケースであるというところにも意思決定支援の難しさはあるのかもしれません。

 

「意思決定支援を踏まえた後見事務のガイドライン」(意思決定支援ワーキング・グループ)によると意思決定支援の基本原則として7つ挙げられています。

第1 全ての人は意思決定能力があることが推定される。

第2 本人が自ら意思決定できるよう、実行可能なあらゆる支援を尽くさなければ、代行決定に移ってはならない。

第3 一見すると不合理にみえる意思決定でも、それだけで本人に意思決定能力がないと判断してはならない。

第4 意思決定支援が尽くされても、どうしても本人の意思決定や意思確認が困難な場合には、代行決定に移行するが、その場合であっても、後見人等は、まずは、明確な根拠に基づき合理的に推定される本人の意思(推定意思)に基づき行動することを基本とする。

第5 ①本人の意思推定すら困難な場合、又は②本人により表明された意思等が本人にとって見過ごすことのできない重大な影響を生ずる場合には、後見人等は本人の信条・価値観・選好を最大限尊重した、本人にとっての最善の利益に基づく方針を採らなければならない。

第6 本人にとっての最善の利益に基づく代行決定は、法的保護の観点からこれ以上意思決定を先延ばしにできず、かつ、他に採ることのできる手段がない場合に限り、必要最小限度の範囲で行われなければならない。

第7 一度代行決定が行われた場合であっても、次の意思決定の場面では、第1原則に戻り、意思決定能力の推定から始めなければならない。

 

この1から7の行程を一回の意思決定支援の度に行うことになります。なんとなく「これがいいんじゃないか」と言った軽い判断で意思決定支援をすることももちろんできますし、それが違法ということもありません。しかし、意思決定支援が十分になされ知的障害や認知症のご本人がしたいと思ったことができるということはご本人のQOL(人生の質)の向上に直結することは間違いありません。

⇓ ⇓ ⇓

平松智実法務事務所のお問い合わせページ

 

☎03-6403-7898/090-4006-8231

✉gyouseisyoshi@tomomi-houmujimusyo.com

 

東京都立川市・昭島市・福生市・国立市・国分寺市・あきる野市・羽村市・八王子市・日野市・青梅市・武蔵村山市・東大和市・日の出町・瑞穂町であれば無料でご指定の場所まで伺います。

 

その他の地域についてもご相談ください。電話、メールでのご相談を日本全国(北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県)から受け付けています!