成年後見人の意思決定支援の重要さと難しさ

こんにちは。

許認可申請と福祉の専門家、平松智実法務事務所の平松智実です。

 

昨日、私が所属している公益社団法人成年後見支援センターヒルフェの実施する研修に参加しました。知的障害のある方の意思決定支援についてというテーマでしたが、意思決定支援はとても重要であるのはもちろんですが、その難しさを改めて痛感しました。

 

意思決定支援は自ら意思表示をすることが困難な方の意思をどう理解するか、どのように意思をくみ取るかということがポイントとなります。その際の判断材料として例えば表情であったり過去の成育歴などがありますが、成年後見制度の対象となる知的障害のある方と認知症の高齢者の方では勝手が少し異なります。

 

高齢者の方に比べ知的障害のある方の方が判断材料となる情報が格段に少ないと言えます。知的障害のある方は生まれつき障害があり、自分の意思を表出して決定した経験がないという方もいらっしゃいます。認知症の方であれば、認知症になる前にしたご自身の意思決定を参考にして、意思を推測することが可能です。

 

例えば、毎年誕生日にお寿司を好んで食べていたのであれば、認知症になってお寿司を食べたいという意思表示をしなくても、そのような意志はあるのではないかと考えられるということです。しかし、知的障害の方の場合は過去の意思決定を参考にすることが難しいケースも多くあります。

 

そこで普段の行動や表情などからご本人の望む意思決定はどのようなものなのかを、成年後見人そしてご本人の支援に関わる方たちでチームになり検討するプロセスが必要です。ただ、このようなプロセスを踏んだとしてもそれが正解かどうかはわからないので、常にこの意思決定は問題ないのかを考えなければなりません。

 

私たちもそうですが、実際の行動=自分のしたいことではないことがあるというのも意思決定支援を難しくしている原因ではないでしょうか。「ダイエットしたいけど間食をしてしまう」というとき、間食という行動は自分の本来したいことの方向を向いておらず、このようなことは他の場面でもよくあることです。

 

私たちにできることは安易に意思を判断しないということとご本人が意思を表出できるようなシステムを用意することです。発語ができないのであれば絵カードを使ったり選択肢をいくつか提示してその中から選んでもらえるようにします。

 

それでもあたりまえですが、ご本人が意思を適切に表示できるか、それが本当にご本人の意思なのかを確認することは難しいと言えます。とはいえ、成年後見人がこのようなことを理解して意思決定支援にあたっているのか、理解していないのかで大きな差があります。

 

特に、知的障害のある方の支援経験がない方が知的障害のある方の成年後見人になるというのはあまり適切であるとは思えません。知的障害のある方に対する支援技術の有無、経験の豊富さは成年後見制度を利用する知的障害のある方のQOL(人生の質)に大きく関わってくると考えています。

 

知的障害のある方の入所施設で約10年間勤務した経験を活かし知的障害のある方の成年後見制度の利用のお手伝い、成年後見人の就任などに力を入れています。これから成年後見制度の利用を考えていらっしゃいましたらぜひ一度ご連絡ください!

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