任意後見制度のメリットとデメリット

こんにちは。

許認可申請と福祉の専門家、平松智実法務事務所の平松智実です。

 

成年後見の制度には法定後見と任意後見に大きく分かれます。法定後見が判断能力が低下もしくななくなってから利用する制度なのに対して、任意後見制度は判断能力があるうちに利用する制度であるという点に大きな違いがあります。

 

任意後見のメリットとして挙げられるのは、後見人を自分で選ぶことができるということです。法定後見では後見人の候補者の指名はできますが、最終的には裁判所が選任します。候補者ではない人が後見人に選ばれる可能性もあります。任意後見であれば後見契約を結んだ人以外が後見人になることはありません。

 

また任意後見は報酬も自由に決めることができます。法定後見の報酬は裁判所が決めるので、もっとあげたいもしくはそんなにあげたくないと思っても裁判所の決定に従うしかありません。あくまでも任意後見はあくまでも“契約”なので当事者同士で自由に決めることができるという訳です。

 

逆に法定後見のメリット、任意後見のデメリットは取消権がないことです。取消権とは被後見人が高額なものを買ってしまった、不要な契約をしてしまったというときにほぼ無条件でその契約を取り消すことができるという権利です。

 

判断能力が欠如していることにつけこまれ不利な契約を結ばされた場合や詐欺のような場合はもちろん、日用品の購入その他日常生活に関する行為以外であれば取り消すことができます。この取消権が任意後見にはありません。判断能力が欠如しているがために不要なものを買わされてしまってもその契約は原則有効となります。

 

任意後見制度を利用している場合に不要な契約をしてしまう可能性があるときは法定後見に移行することもできます。また一人で在宅で過ごすのではなく施設などを利用するというのも対策として考えられます。

 

どのような制度も長所と短所があります。現状に合った最適な制度利用とデメリットをカバーする対策をとることが必要です。

 

任意後見、法定後見どちらについてもご相談をお受けしています。お気軽にご連絡ください!

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