「身上監護」から考える成年後見人の選び方

おはようございます。

許認可申請と福祉の専門家、平松智実法務事務所の平松智実です。

 

成年後見人の仕事というと「財産管理」と「身上監護」です。知的障害のある方の成年後見人を選ぶ場合は財産管理より身上監護の能力に重きを置く方が良いと考えます。財産管理ももちろん重要ではありますが、知的障害のある方が成年後見を利用するのは高齢になる前であることが多く、様々な福祉サービスの利用、福祉サービスの変更などをご本人の状態に応じて対応していくことが重要になるからです。

 

そのために、ご本人の状態を正確に把握できなければなりませんし、把握した上で必要な福祉サービスを選ぶ能力が求められると思います。知的障害に関する知識は当然に必須であり、知識だけではなく実際に知的障害のある方と接したことがあるかないかということも成年後見人を選ぶ上でのポイントになります。

 

さらに福祉サービスについての知識もなければ適切なサービスを選ぶことはできません。福祉サービスと一口に言っても高齢の方の福祉サービスと知的障害のある方の福祉サービスは違うので、知的障害のある方の成年後見には知的障害のある方の福祉サービスについて明るい人である必要があるでしょう。

 

成年後見というとまだどうしても高齢の方、認知症の方向けの制度という認識が根強いように思います。インターネットで検索しても多くが高齢の方の成年後見についての情報です。高齢・認知症の方に比べて知的障害の方の数は少ないので当然と言えば当然かもしれません。

 

ただ知的障害のある方の成年後見人を選ぶとき、知的障害のある方の成年後見制度について相談するときは、漠然と「成年後見」を扱っている専門家ではなく「知的障害のある方の成年後見」を専門にしている人が良いでしょう。

 

保護者の方の中には自分が元気なうちは成年後見は必要ないという方が少なからずいらっしゃいます。それはとても素晴らしいことだと思いますが、いつかは成年後見を利用しなければならないタイミングがやってきます。その時に体調が万全であるとは限りませんし自分自身が認知症になっているということも考えられます。成年後見制度を利用する、利用しないはともかく、早めに検討だけはしておくことが必要ではないでしょうか。

 

知的障害のある方の成年後見制度についてはお気軽にご相談ください。

10年間の知的障害支援経験があり介護福祉士資格も持っている当事務所代表・平松智実が丁寧にお答えします。

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