知的障害のある方の後見人を考える際の3つのポイント

こんにちは。

許認可申請と福祉の専門家、平松智実法務事務所の平松智実です。

 

知的障害のある方の後見人を考える際に考えておきたい3つのポイントについてお話ししたと思います。成年後見制度を理解していることや誠実であることなどは前提条件として知的障害のある方の後見人の場合は特に必要なポイントについての解説です。

 

1.知的障害支援制度について知っていること

障害のある方の利用できるサービスは多種多様です。障害者総合支援法に定められているサービスや精度についての知識があるとないではご本人の将来を考えると大きな差が出ると思われます。利用するためにはどのようなものがあるのかを知っている必要があります。

 

2.知的障害のある方と接することができること

知的障害の程度は人により千差万別です。重度の方の場合は問題行動も顕著であること少なくないのではないかと思います。ただ、問題行動が顕著であるからとといって後見人がご本人と会うことができないということであるのは良いことであると言えません。ご本人に問題行動が顕著であれば、問題行動のある方への支援経験が豊富な人を探すということも必要であると思われます。

実際に後見人となっている方がご本人に会うことができないというケースもあります。

 

3.ご本人の障害特性を理解し合理的かどうかという理由だけで判断しないこと

知的障害のある方の行動は一見すると合理的でないことが多々あります。例えば、意味もなく紙を破き続ける、水道を出しては止めるを繰り返すなどあまり理解できないことがあるかもしれません。しかしご本人にとってはそれが楽しみであったり気持ちを安定させる行動であったりします。そのようなことが理解できておらず、“一般的に”無駄なことであるからやめさせるのではなく、その行動の意味しているところは何かを探り、不適切な行動であれば同じ目的を達成することができる適切な行動へと変化させていく必要があります。

この視点は知的障害支援の基本とも言えるものですが、知的障害支援に関わったことがなければなかなかわからないことだと思います。

 

すべてが揃っていなければ後見人として不適格という訳ではありませんが、参考にしていただけたらと思います。

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