親なき後の備え~負担付遺贈~

こんにちは。

許認可申請と福祉の専門家、平松智実法務事務所の平松智実です。

親なき後の備えの一つの選択肢として負担付遺贈を紹介します。

 

“負担付遺贈”とは、「〇〇をしてもらう代わりに〇〇をあげる」というような遺言をすることです。例えば、「Aさんに知的障害のある子Bの支援・介護をしてほしい。その代わりに私の土地をあげます」というように遺言します。指定されたAさんは土地を受け取り、子Bさんの支援・介護をするという選択も、支援・介護はできないので土地を受け取らないという選択もできます。

もしAさんが土地を受け取らなかったらこの土地は子Bさんのものになります。

ただ、Aさんが土地を受け取ったのに子Bさんの介護や支援をしないということも考えられます。介護や支援をしなくてもこの土地はAさんのものになります。このような時は、家庭裁判所にこの遺言の取り消しを請求することができますが、ご本人にこのAさん以外に頼る人はいなければ、請求をしてくれる人もおそらくいないので、支援や介護はしてもらえないまま土地だけを持っていかれるということも十分に考えられます。

 

親なき後の備えについて、様々な選択肢があると思います。ご本人や家族の状況によりどの選択肢が適切か、また、一つの選択肢だけではなく組み合わせて制度を利用することも有用であると思います。

 

親なき後の備えについて、お気軽にご相談ください!