成年後見制度の理念

おはようございます。

許認可申請と福祉の専門家平松智実法務事務所の平松智実です。

 

今日は成年後見の理念として掲げられている3つのポイントについてお話したいと思います。

 

成年後見制度の理念として次の3点が掲げられています。

①ノーマライゼーション

②自己決定権の尊重

③身上保護の配慮

 

①ノーマライゼーション

障害のある人もない人も同様に生活できるような支援をし、地域の中でみんな一緒に暮らしていける世の中にするべきであるという福祉理念です。

②自己決定権の尊重

自分のことは自分に決める権利があり、それを尊重するべきであるという考え方です。支援者や介護者がの都合で本人の意思を無視してはなりません。

③身上保護の配慮

身上配慮義務とも言われます。本人の心身の状態、生活の状況に配慮し適切な対応をすることです。

 

見ていただいてわかると思いますがここに掲げられていることは、当たり前ではないかと思うようなことばかりです。それなのにも関わらず、なぜこのように理念として掲げられているのかというと、言うのはたやすいが実践すること本当に難しいことだからです。

例えば、自己決定について考えると本人の意思を尊重したくても本人に重度の障害があり明確な意思表示ができない場合にどうするかなどの問題があります。また、本人が意思表示したとしてそれをどこまで尊重するかを支援者が決定しなければならないこともあります。本人が“死にたいと言ったとき”、意思を尊重してどうぞ好きにしてくださいという訳にはいきません。ただこれが“明らかに無駄と思われるものを買いたいと言ったとき”などにそれを認めるか否かとなると判断は分かれるのではないでしょうか。本人が欲しいのだから買うべきと考える人もいるでしょうし、無駄なものを買って本人の財産が減ってしまうことは避けるべきと考える人もいるでしょう。

このような判断は後見人の感覚とならざるを得ません。このようにどちらが正解とはっきり言えないケースが多くあるために、とても難しい問題となっていると思います。

 

他に掲げられている理念についても、実現するためには、本人の生活歴や趣味嗜好などをよく理解し、一般的な判断ではなくその本人に個別の“正解”を見つけられる後見人を探すべきなのではないでしょうか。

 

成年後見制度について、わからないことがあればお気軽にご連絡ください。